統合失調症

統合失調症は、およそ100人に1人がかかるとても身近な病気です。
脳の機能の調整がうまくいかなくなって、幻聴や妄想、生活しづらさなどの症状があらわれます。時間をかけてゆっくりつきあう脳の病気です。

どんな症状?

ひとりひとりちがいますが、ここでは、あらわれやすい症状を、陽性症状と陰性症状にわけて説明します。
おおざっぱにいうと「陽性症状」は元々なかったものがあらわれた症状、「陰性症状」は元々あったものがなくなる症状のことです。

陽性症状の例

  • 幻聴:ほかの人にはきこえない声がきこえる(悪口や命令などのイヤな内容が多い)
  • 妄想:現実には起こっていないことを確信してしまう(ねらわれている、悪いことがおきる、自分に関係があるように思える、など)
  • 考えや言動がまとまらない
  • 気持ちが不安定になる...など

陰性症状の例

  • 意欲ややる気がでない
  • 疲れやすい
  • 生活のしづらさ

※生活のしづらさでは、特に対人関係や、作業など、次のようなことが苦手になりやすいです。仕事や家事、育児などに影響します。

  • 仕事や家事などの段どり
  • チームワークやスビードが必要な作業
  • 同時にいくつかの物事に取り組むこと
  • 集中力や注意力・決断力
  • 身だしなみ、会話がぎこちない...など

回復のサポートになることは?

その人にあわせて、病気の経過にあわせて、オーダーメイドのサポートを見つけます。
経過も個人差が大きいですが、典型的には、前駆期、急性期、休息期、回復期にわけられます。
前駆期(前ぶれの時期)の症状は、音に敏感[びんかん]になったり、なんとなくしんどい、眠れないなど。
再発の前にも、同じような症状があらわれることがあります。

統合失調症は、生活上の工夫をしながらゆっくりつきあう慢性疾患です。
安心できる環境や、人とのつながり、希望は、回復を進める力になります。病気はその人の一部分。健康な面やできていることに注目します。

薬は、脳神経のバランスを整える働きがあります。幻覚・妄想や感情の不安定さ、不安感を和らげたり、再発を予防します。
薬を飲みながら社会生活を送っている人がたくさんいます。

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